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File No.36 …… 三本足のリカちゃん


 季節はすっかり雛祭りね。

 一年に一度だし、今年も雛人形を出してお祝いしないと。

 雛祭りといえば、主役は我々女子ですからなぁ♪

 灯りをつけましょ蝋燭に~♪

 お花をあげましょ菊の花~♪

 

 ちょっと、縁起でもない替え歌を歌わないでよ!

 それじゃ雛祭りじゃなくて、お葬式じゃない!!

 おや、お気に召しませんでしたかな?

 それでは、爆弾に灯りをつける方に致しましょうか?

 ただし、その場合は飾るのが毒の花になりますが……。


 それも駄目!

 ……っていうか、爆弾と毒の花じゃ、結局人が死んじゃうじゃないの!!

 ワハハハハ、そうでした~!!

 まあ、今日は私も、悪ふざけはこの辺でやめとくね。

 あんまり失礼なこと言って、雛人形に呪われたら嫌だしね。

 いや……そもそも、雛人形の呪いなんて発想が、既に失礼だと思うけど……。

 藁人形ならともかく、雛人形は縁起物でしょ?

 それが呪いなんて……。

 さて、それはどうかな?

 確かに、九条の言う通り、今でこそ雛人形は縁起物だが……昔は流し雛と言って、自分の穢れを人形に写し、川に流して捨てる儀式だったのだからな。

 あ、その話は、私も聞いたことあるわよ。

 でも、それだって、やっぱり人形の呪いなんて話にはならないんじゃないかしら?

 犬崎君の言ってる流し雛が流れて来たのを、敢えて拾って持って帰れば別かもしれないけど……。

 拾って持って帰る……ねぇ?

 でも、場合によっては拾って持って帰らなくても、人形の方から迫って来ることだってあるんだよ。

 そういう人形に、偶然にも出会ってしまったら……それって、凄い不幸だよね。

 人形の方から迫る?

 でも、そんなことってあるのかしら?

 妙な儀式でもしたのならまだしも、何もしてない人が急にそんな……。

 いや、完全にそうとも言い切れん。

 古来より、人の姿形をしたものには、人の魂が入り易いと言われているからな。

 以前、『ひとりかくれんぼ』の際にも説明したと思うが……人形は、彷徨える魂の器としては、これとなく最適なものなんだ。

 おお、さすが犬崎君は話が解りますなぁ!

 実際、昔から動く人形や怖い人形の都市伝説は数多く語られていてね。

 中でも有名なのは、『三本足のリカちゃん』っていう話だよ。


 リカちゃんって、あのリカちゃん人形のことよね?

 でも、それが三本足って……なんか、タイトルからして凄く不気味なんだけど……。


 まあ、数ある都市伝説の中でも、随分とストレートなタイトルの話だからね。

 でも、直球だからって、他の都市伝説に比べて見劣りするってわけもないんだよ。


 怪談に優劣をつけるのも、随分と奇妙な感じがするが……。

 実際、どんな話なんだ?

 

 おお、よくぞ聞いてくれました!

 それじゃ、まずは一番有名な話から行ってみよう!!

  

 一番有名?

 もしかして、その話って、いくつかのパターンみたいなものがあるのかしら?

 そういうこと!

 まず、最初の話はトイレでリカちゃん人形を拾うってパターンの話だね。

 トイレに入った女の人が、床にリカちゃん人形が転がってるのを見て……不審に思って拾ってみると、なんと足が3本生えてる!

 で、驚いて人形を床に落とすと、そのリカちゃん人形が、なんと喋るんだ。

 「わたし、リカちゃん。呪われてるの……」ってね。


 なんだか、のっけから気持ち悪い話ね。

 でも、単にそれだけだったら、テレビのドッキリ企画なんかと大差ない話のような気もするけど……。

 ふっふっふ……。

 残念ながら、そう簡単に終わらないのが、この都市伝説の怖いところなんだ。

 その後、トイレから逃げ出した女の人だけど……結局、その日にリカちゃんから聞いた言葉が、何度も頭の中で響いて離れなくってね。

 結局、最期はとうとう気が狂って、そのまま自殺しちゃったんだってさ。

 人形の声を聞いて、発狂して自殺か……。

 単なるトラウマになったと考えるのが自然だが、もしかすると、何かの超常的な力が働いて、女を自殺に追い込んだのかもしれないな。

 まあ、その辺の真実は、正に神のみぞ知るってところなんだろうけどさ。

 後は、もっと具体的に呪いっぽい話もあって、これは虐めっ子の男の子が、病弱な女の子のリカちゃん人形をバラバラにしたことから話が始まるんだ。


 人形をバラバラって……もう、その時点で、色々な意味でスプラッターな感じだわ。

 それに、病弱な女の子を狙って虐めるなんて、ちょっと許せないわね。

 うん、照瑠の言うことも、もっともだよね。

 そして、それはバラバラにされたリカちゃん人形にとっても、同じことだったんじゃないかな?

 特に、大切にしてくれた女の子が、その後にいなくなっちゃったりしたらね。

 


 どういうこと?

 実は……人形をバラバラにされた子は、その後に泣きながら必死でパーツを探して回ったんだけど、どうしても片足しか見つからなくってね。

 元から身体が弱いのに、外で夜遅くまで探し回って……結局、最期は風邪をこじらせて死んじゃうんだ。


 酷い!

 そんなのって、あんまりじゃない!

 だから言ったでしょ。

 人形にとっても、怒る気持ちは同じだって……。

 で、そんな怒りを抱いたのは、女の子が持っていた『もう一つのリカちゃん人形』も同じだったんだ。


 もう一つ……だと?

 バラバラにされた人形が、復讐を遂げるという話ではないのか?

 その辺りが、この話の変わった点とも言えるんだけど……。

 深夜、男の子の枕元に、その『もう一つのリカちゃん人形』が現れるんだ。

 そして、男の子に尋ねるんだよ。

「私の友達の身体が見つからないの。あの子の片脚しか見つからないの」ってね。

 それこそ、まるで亡くなった女の子の魂が、人形に憑依したかのように……。

 そして、そっとスカートをまくって見せると、そこには二本の脚の他に、バラバラにされた人形の片脚が、三本目としてくっついていたんだってさ。


 うわぁ……。

 それ、実際に見たら、かなり恐ろしい光景ね。

 でも、女の子に酷いことしたのは、その男の子なわけだし……やっぱり、自業自得な感じがするわ。

 まあ、そこで終わっていれば、単に怖がらせて仕返しするだけの話なんだけどね。

 実は、リカちゃんが男の子の前に現れたのは、仕返しするためじゃなかったんだ。

 彼女は聞きたかったんだよ……男の子がバラバラにした、もう一つのリカちゃん人形の部品が隠された場所をね。

 部品の隠し場所、か……。

 つまり、その人形は自分の仲間がバラバラにされたので、その身体を取り戻しに現れたといった方が正しいのか? 

 そういうこと!

 で、男の子は恐怖に怯えながらも、一生懸命に隠し場所を教えたんだ。

 だけど、残念ながら、一カ所だけ、どうしても思い出せないところがあってね。

 そうすると、リカちゃんは最後に男の子に聞いたんだ。

「教えてくれないの? だったら、それを代わりにちょうだい」……ってさ。

 そして、翌朝になって男の子の母親が彼の部屋にやってくると……そこには、頭を捥がれた血塗れの死体がベッドに横たわっていたんだって。


 なにやら色々と突っ込みどころがある話だが、怪談としてはなかなか薄気味悪い部類に入るな。

 だが、それはそうと……結局、その人形はどうなったんだ?

 少年の首を手に入れたことで、満足して帰ったのか?

 う~ん、それなんだけど……無くなったのは、女の子の人形の首でしょ?

 やっぱり、男の子の首じゃ色々都合が悪かったみたいで、今でも自分の友達の身体にピッタリ合う首を探して彷徨ってるらしいんだよね。

 だから、もしも夜中に目が覚めた時に三本足のリカちゃんがいたら、変に怖がったり驚いたりしないで、「身体の場所なんて知らない」と答えた方がいいんだってさ。


 いや……怖がるなって言われても、そんなのがいきなり枕元に立ってたら、誰でも恐怖で怯えると思うんだけど……。

 まあ、その辺は、あくまで噂だからね。

 他にも、『工場で作られた不良品に三本足のリカちゃんが混ざってる』とか、『三本目の脚は黄土色をしていて、実は人肉で出来ている』なんていう話もあるしね。

 どちらにしても、あまり平和的な話には思えんな。

 だが……古来より、人形は呪術にも用いられる代表的な呪具だった。

 それら、『外法人形』と呼ばれるものの、現代版と考えれば解り易いのかもしれん……。

 人形は呪いの道具、か……。

 でも、道具はあくまで道具なわけだし、人型をしているからこそ、愛着が湧くってこともあるんじゃないかしら?

 今では人を楽しませるためにあるようなものだし……呪い云々の話は関係なしに、大切に扱ってあげないといけない気がするわ。

 そうですなぁ……。

 今じゃ、美少女フィギュアなんてのもあるくらいですし……意外と、美少女風の雛フィギュアとか作ったら、ネットで高額で売れたりして!


 まったく……また、碌でもないこと考えてるわね。

 そんなことして、今に本当のお雛様が怒っても、私は知らないからね……。

 本ページの画像は、一部、ギャラリー田園調布様キャラメイクファクトリーを使用して作成させていただきました。

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