2013年の夏に、夏の休みを利用して向かった伊豆大島。
まずは桟橋からフェリーで向かうのですが……到着が翌朝なので、出発が深夜です。
船の上で潮風を感じながら、レインボーブリッジの夜景を眺めて優雅に遊覧……できればいいんですが、金のない管理人は、1等席はおろか、特2等席のチケットも買えません(涙
結局、買ったのは2等和室という、最下層の船底に位置する雑魚寝部屋の席。
そこに寝袋を敷いて寝るわけですから、この時点で既にキャンプ生活なんですね。
野営という名のぷちサバイバルは、既にここから始まっているのです。
まあ、そんなこんなで港を出発し、橋の下を通って伊豆大島へ。
翌朝、海からの日の出を見ながらの入港です。
日の出なんて正月でも拝むこと少ないのに……こういうものが普通に拝めるから、離島めぐりはやめられない!
初日はテントを設営後、ちょいと近くの動物園まで行ってみました。
大島公園動物園には、ワヲキツネザルを始め、珍しい動物がたくさんおります。
なにより嬉しいのは、入園料がタダなこと!!
万年金欠の管理人にとって、これ以上に素晴らしいことはなぁい!
いやぁ、さすがは国立の動物園。
一味も、二味も違いますなぁ……。
ちなみに、写真はピーナッツを食べるワヲキツネザル。
園内には水鳥さん達もおりまして、専用の檻の中で飼われています。
彼らの檻には人間も入ることができまして、池に沿って作られた専用の通路を歩いて見学できるのですが……こいつら、通路と池の間の柵なんぞ関係なしに、普通にあちこち飛びやがります。
と、いうか、翼を切られていないらしく、飛行能力は現役バリバリ健在です!!
そのため、手摺のあちこちに彼らの粗相の痕が残っておりまして……油断すると、頭の上に要らん物を落とされるかもしれませぬ。
水鳥コーナーのアイドル(?)、クジャクさん。
こちらは雄ですが、ちゃんと雌もいます。
雄の方はかなり人間に慣れているようで、普通に接近しても怖がりません。
むしろ、『どや、撮ってみぃ!』という感じのドヤ顔かまして、おもいっきりモデル立ち(?)してくれます。
なんというか……観光客相手に、かなり手慣れてますな、コイツは。
その他、色々な動物達がいたのですが、当日はかなりの猛暑日だったためか、動物さん達のやる気のなさがハンパなかったです……。
バーバリーシープ(写真左)
『あ~、マジ暑いわ~。しんどいわ~。もう池から出たくないわ~』
ワラビー(写真中央)
『もうアカン……。動くと暑いし、寝てしまお……。あぁ……砂が冷たくて気持ちぇぇ……』
ゾウガメ(写真右)
『あ? 何見てんだ、ゴルァ!? こちとら暑くても甲羅脱げなくて苛々しとんじゃ!』
きっと、彼らの言葉を代弁すると、こんな感じになるんでしょう。
しかし、それでもこっちは客です。
お前達……ちっとはクジャクさんを見習えと、本気で説教したくなりますなぁ……。
その他、サイチョウのような珍しい鳥や、大島の固有種であるトカゲやヘビ(黒色変異体)、ウツボさんやアルマジロさんなど、見ていて飽きない連中も飼育されております。
室内飼育されているものは、暑さの影響を受けておらず元気でしたが……この後、管理人はとんでもない光景を見ることになってしまったのです。
大島に生息するノネズミの一種、アカネズミ。
写真右下の生き物なんですが……こいつらのケージがどうなっていたかといいますと……。
うわっ! これは酷い!!
確かに、こいつらは夜行性の生き物なんですが、それでもこれはあんまりです。
ちなみに、大島動物公園の名誉のために言っておきますと、別に狭いケージに押し込めて虐待しているわけじゃありません。
彼らは敢えて、自ら狭苦しい隙間に身を隠し、息がつまりそうなおしくらまんじゅうすることを選択しているという……。
このクソ暑いのに、いったいなぜ!?
彼らからしてみれば、眩しいよりも暑い方がマシってことなんでしょうか?
謎です……。
最後に、動物公園で飼育されているフクロウさんを肩に乗せて、写真を撮ってもらいました。
腕にフクロウ乗せてポーズを決めれば、君もハリー・ポッター気分を味わえるぞ!!
この後、調子に乗ってヘビさんも首に巻いて写真撮影。
こういうサービスを無料でやってくれるのが、大島動物公園のいいところ!
左は行者窟。
かの有名な修験道の開祖、役小角行者が修行の場に用いた場所と言われています。
残念ながら、今は中に入ることはできませんが……とりあえず、入り口だけでも撮影。
キャンプ場に帰ったら、その日の飯を作ります。
ガスなんて持って行ってませんから、当然のことながら薪でご飯を炊きます。
まあ、カレーはレトルトなんですが……それでも、なかなか美味そうにできました♪
翌日は、お弁当を作った上で、三原山火口の見学へ。
ちょっとした登山になるので、気合を入れて準備します。
ちなみに、左の写真は薪割りをする管理人。
なんかもう、完全に格好がどこぞの武装テロリスト集団ですね……。
鉈の変わりに、学生時代にネパール旅行で手に入れた、本物のククリソード使ってるし……。
なお、三原山頂口まではバスでも行けますが、そこから先は完全に徒歩。
近くの小牧場で、馬に乗せてくれるサービス(有料)もあったので、とりあえず試しに柵の中で試乗させてもらったのですが……。
よく、馬は乗り手を選ぶといいます。
乗り手が未熟だと、歩きながら平気で草を食べるために休憩します。
これが、『道草を食う』の語源なんですが……私を乗せたお馬さんは、あろうことか、歩きながらうんこをし始めやがりました!!
なんというか、完全に舐められてます。
このまま馬鹿にされるのも悔しかったので、自力で山頂まで行くことにしました。
畜生ぉぉぉっ!!
気を取り直して山頂へ。
山頂までの道は、灌木がず~っと続いている、ちょっと変わった植生の場所です。
火山ガスや噴火の影響で、高い木は生えることができないんでしょうか?
写真中央が、三原山火口。
管理人の父は、なんと学生時代に地元警察の許可を取って、この中に潜ったんだとか……。
命知らずの冒険野郎だったようですが、私にゃさすがに真似できませんわ。
夜になると、キャンプ場の灯りに誘われて、森からクワガタがやって来ます。
まあ、ほとんどがノコギリクワガタなんで、近くのロッジに宿泊している小学生なんかが採集する程度の昆虫なんですが……そんな中、管理人は根気よく夜道を探し回り、なんとイズミヤマクワガタを発見!!(写真中央)
本土のミヤマクワガタに比べて少しだけ小ぶりな、伊豆七島にのみ生息する固有種です。
ただ、この固体は身体もかなり小さく、顎も小さめだったので、昆虫マニアの方からすれば、今一つな価値でしょうね。
ミヤマは小ぶりなクワガタなので、顎の形が良いのがなかなかおらず、本当にカッコいいフォルムの固体を見つけるのが難しいです。
ちなみに、その日の晩御飯は炭火で焼いた焼き鳥でした。
焼き鳥といえば、食べた後に串が残ります。
そうなれば、やるべきことは、ただ一つ……。
デデ~ン!!
やっぱりやった、ウルヴァリン!!
いい歳こいた大人が、いったい何をやっているのか……。
しかぁし! こういった、普段は絶対に恥ずかしくてできないようなことが、堂々とできてしまう!
それもまた、大自然の雄大さの成せる技なのだぁ……と、強引に解釈!!
以上で、今回の旅で撮影した写真はおしまいです。
実は、伊豆大島には他にもタイワンリスと戯れられる公園や、モリアオガエルの生息地、超巨大な地層断面が見られる場所などがあるのですが……さすがに、周りきれませんでした。
この後、台風で大きな被害を受けてしまった伊豆大島ですが、機会があれば、また訪れたいと思っております。
こんなお馬鹿な旅行者でも、温かく迎え入れてくれる島の人々と、そして自然に感謝の意を込めて……。
来年のGW辺りには、なんとか暇を作って足を運べたらなぁ……等と考えております。
2013年 12月1日
(年末の掃除で見つけた写真達を眺めながら……)