例の如く、夜の船出です。
この光景も、見飽きたって!?
う~ん……確かに、いつもいつも変わり映えしない夜景なんですが、それでも毎年、少しずつ顔が違うんですよ!
今年はレインボーブリッジだけでなく、東京アクアラインも撮影できましたし……。
えっ、単に遅くまで起きてたから撮れただけだろうって?
……まあ、確かにその通りなんですけどね。
と、いうわけで、今年も無事に到着です。
もっとも、空模様は生憎の曇りで、今にも雨が降りそうな感じ……。
以前、日焼けして背中がボロボロになったことを考えると、日射しが弱いのはいいのですが……昨年の悪夢再来になりはしないか、少し不安です。
まあ、そんなこと言っていても仕方ないので、とにかく旅の足を確保!
レンタル自転車、1日1000円です。
まずはこいつを使って島の廃材所に向かい、捨てられていた廃材をゲットしてきました。
実は、式根島はキャンプ場に薪や炭の販売サービスがなく、こうして自分で燃やすものを集めないと、火種にも苦労させられるのです……。
いつもの設備が整ったキャンプ場と違い、やはりこの島はゼロからのサバイバルを楽しめます。
ちなみに、この式根島ですが、とにかく猫が多いです。
以前、キャンプ場の受け付けにいた白猫の親ですが、今年も健在でした。
とりあえず、昨日の船の中で余らせてしまったチーズカマボコの残りを与えて手懐けます。
「もっとないの?」という顔をしてきますが、残念ながら手持ちはこれだけ!
他にもキャンパーや島の漁師さん達からお零れや魚をもらい、たまに狩りをしながら、強かに生きているようですね。
こちらはレンタル自転車や兼、民宿をやっているお店にいた猫たち。
好き勝手に食っちゃ寝しているので、なんかもう凄いことになってます。
一番手前のやつなんか、兄弟の尻に頭突っ込んでるし……。
こっちの様子を窺うように見て来るやつもいますが、基本的にはのんびり寝てるだけ。
お店の人曰く、半野良みたいな生活しているんだとか。
島の漁師さんが連れて来た猫が、そのまま増えたとかなんでしょうかね?
天気は生憎でしたが、それでも展望台からの眺めは絶景ですね。
青い海に、振り返れば鬱蒼とした森……本当にここは、日本ですか?
でも、実際に回ってみると、道路は舗装されていますし、普通に民家が建ち並んでいます。
レストランやマリンスポーツのお店もあって、なんだかんだで、やっぱりレジャー施設が揃っています。
そして、恒例(?)の神社&史跡めぐりも。
島に行くと、必ず神社を訪れるようにしています。
島神様にはしっかりと挨拶しておかねばいけません。
これをしておくと、何故か魚が面白いように釣れるんですよね。
やっぱり、神様は見ていらっしゃるのでしょう、きっと……。
他にも、釣り場の近くに与謝野晶子の記念碑があったので、こちらも撮影。
……まあ、書かれている字があまりに達筆過ぎて、私には読めなかったのですが。
『波かよう、門をもちたる 岩ありぬ 式根無人の 嶋なりしかば』 晶子
と、読むそうです。
なお、式根島は先程の歌にもあったように、最初は無人の島だったようです。
開拓民が入った後も、水の確保には苦労させられたようで……そこで掘られた井戸が今も残っていると聞き、ちょっと足を伸ばしてみました。
『まいまいず井戸』という、特徴的な井戸らしいのですが……果たして、どんなものなのでしょうか?
うぉい!
なんか、貞子とか出て来そうな井戸だな、オイ!
……まあ、実際の古井戸なんて、どこもこんなものなんでしょうが……色々な意味で、歴史を感じさせる史跡でした。
今時、こんなタイプの井戸が残っている場所なんて、都会じゃまずないですからね。
当然、今では使われていませんが、開拓当時の面影をなお残す、貴重な場所でした。
あ、そういえば、釣りはどうなったかって?
ふっふっふ……こちらには神様の御加護がついてあらせられるのですぞ?
ヒャッハァァァァッ!!
今年も大量だぁぁぁぁっ!!
やはり、今年も神様の御利益があったようです。
シマアジを始め、普通に食卓に並べてもおかしくないサイズの魚達が、バンバン釣れました。
冷蔵設備がなくて腐りかけたオキアミと、子どもの玩具に毛が生えた程度のボロ竿でも釣れますからね。
きちんとした装備を持って行けば、もっとたくさん釣れるでしょう。
え? そんなに釣っても、独りじゃ食べきれないだろうって?
まあ、確かにその通りなんですが……今年は自分の食糧確保のためだけに、釣りをしたんじゃないんですよ!
釣った魚達は、焚き火で焼いて美味しく調理。
やっぱり、一人前にしては多い感じですが、これは私の分だけではないのです。
実は、キャンプ場で『人生初キャンプ』に挑戦している高校生グループと出会ったのですが、彼らは火の起こし方も知らなければ、「そんな装備で大丈夫か?」と言いたくなるような備品しか持ってきていないなど、かなり危険な状態でした。
ご飯もパックの白米しか持ってきていなかったので、こちらで火の起こし方やら何やら教えたんですよ。
こういう時、過去にボーイスカウトやっていたり、現職で講師だったりするのが、お節介焼いてしまう原因なんでしょうね。
もっとも、彼らも寝床、火種、食料と色々不足しまくっていたので、一緒に薪を集めたり、魚を調理したりするのは、渡りに船だったようです。
釣った魚は彼らにもおすそ分け……というか、半分以上は彼らの胃袋に入りましたww
育ち盛りの高校生が、パックのご飯だけで3日も過ごそうなんて無謀だぞ~!!
最後は彼らと一緒に記念の写真を。
高校生に混ざってあまり違和感ない自分は、正直なところ、年齢的にどうなのかと……orz
なんか、講師というよりは大学OBみたいな感じになってますね。
若く見える……のではなく、いつまでもガキなだけ!?
これは、きっと島の空気のせいです!
ワイルドな水と風が、そうさせるんです!!
そういうわけで、今年はなかなか面白い出会いもありました。
なお、高校生の皆さんは、肖像権に配慮して顔面モザイク仕様です。
彼らとは、もう会うことはないかもしれません。
でも、今回の旅で何か学んで、そこからキャンプやアウトドアに興味を持ってくれたら嬉しいぞ!
数年後、どこかの離島でふらっと再会できたりしたら、そのときは奇跡を信じましょう。
2017年 9月8日
(高校生達から送られて来た写真を眺めながら)
雷紋寺音弥